6月23日(日)、紀尾井ホール。

 

音響の美しさで知られるこのクラシックな会場で、全国20公演を回ってきた『藤巻亮太 弾き語り LIVE TOUR “In the beginning”』の集大成となる、『藤巻亮太 ”In the beginning” Epilogue』の幕が開きました。

 

ライブハウスが多かったこれまでの会場とは打って変わった、格式高いホールでのコンサートがどんな展開になるのか、期待が高まります。

 

 

スーツに身を包み、ステージに現れた藤巻亮太が、マイクを通さないアコースティックギターと生の歌声で1曲目に披露したのは『日日是好日』。「雨の日も、晴れの日も、今日という1日を精いっぱい生きよう」という想いを込めた言葉とメロディが、美しいホール全体を包み込むように響きます。

 

 

ウッドベースの御供信弘が加わっての2曲目は、藤巻亮太が20代の頃に作曲し、特に男性ファンの間で根強い人気がある『ビールとプリン』。

 

 

さらにジャズピアニスト、桑原あいが登場して、サントリー角瓶のTV-CMソングとしてオンエアされている『ウイスキーが、お好きでしょ』を演奏すると、藤巻自身が「今夜はライブではなくコンサート」と語った言葉の通り、会場がよりお洒落な雰囲気に包まれます。

 

バンド時代の初期に作られ、今回のツアーでも度々演奏してきた『電話』は、桑原あいのドラマチックなピアノに彩られて装いも新たに、ソロミュージシャンとして30代を歩んできた藤巻亮太の成熟を印象付ける演奏となりました。

 

 

「今日をもって”In the beginning”ツアーが終わります。かつて北海道の開拓に向き合った人びとが、苦難の多い道のりを、北極星を見上げ自分を励ましながら北へ北へと進んだように、僕もここからまた、新たなシンボルを見つけて前に進んでいきたい」という、まっすぐな意志に満ちたMCと共に、コンサート後半で披露したのは『北極星』。
ウッドベースとピアノのシンプルな伴奏で、テンポを落とした演奏により、「真っ直ぐじゃないけど 全部正しくもないけど 僕が選んだ道を これからも歩いていく」という歌詞が、染み込むように響きます。

 

 

コンサート終盤には、メンバーにバイオリニスト志村葉月が加わり、アップテンポな『南風』を演奏。「音が響く会場だから、拍手は任せます」という藤巻の言葉に応えるように、歌声の音量に合わせて波のように大きくなったり小さくなったりする客席の拍手も一体となって、ホール全体があたたかな空気に満たされていきます。

 

 

さらに、今年も山中湖交流プラザきららで開催されるMt.FUJIMAKIのテーマソング『Summer Swing』、そして『3月9日』へと、スケール感を増していく構成で会場を魅了。
ギター1本を傍らに、1人歌い、語り、旅してきた時間が、藤巻亮太の音楽をまた一歩深化させたことを感じさせる、”Epilogue”にふさわしいスペシャルな大団円となりました。